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子供を本好きに育てる4つの方法!


子供を本好きに育てる4つの方法

「自分の子供には、本好きになってほしい!」

これは、小さいお子さんを持つお母さんにとっては、皆さんが持つ願いです。
今の時代、漫然と「本好きになればいいな」と考えているだけでは、なかなか、子供は本好きになりません。しかし、子供との接し方に明確な方針を持ち、ポイントをキッチリ押さえていけば、子供を本好きに育てることが、可能です。

 今回は、(※)グリムスクールに携わって10年になる私が考えた【子供を本好きに育てる方法】をご紹介します。
 「本を好きになるかどうかは、子供次第だから…」というセリフを言う前に、すべきことがあります。簡単にできることもたくさんありますので、是非、実践してください。

(※)グリムスクール…ベネッセ監修の子供を本好きに変えるプログラム。「授業が楽しい」「子供の読書量が増えた」と、国語力に関心の高い保護者の間で評判。http://grimm-school.com/

☝子供が本好きに育つかどうかは、親の意識次第!

現代は、“読書離れ時代”!

 子供を本好きに育てる方法を考える必要が出てきたのは、時代のせいです。

スマホを代表に、携帯ゲーム機・インターネットなどの“お手軽な娯楽”が、小学生の周りを取り巻いています。そういった“お手軽な娯楽”から、子供を完全に切り離して生活させることは、もう不可能な時代です。

 一方、読書には、集中・読解・熟考という子供にとって“三大苦行”とも言える行為が必要です。お手軽な娯楽が近くにあるのに、そんな苦行に身を置こうとする子供の方が、逆に珍しいのです。

 つまり現代は空前の“読書離れ時代”であると、私は捉えています。

 戦後の小学校の様子を写した、一枚の写真を見たことがあります。それは、夏休み初日からグラウンドに集まっている子供達の写真です。夏休みなのに、何をしているのか??読書です。移動図書館のバンから我先にと本を取り、木陰や校舎の影に群がって本を読み漁る小学生達…。今の子供達からは想像もできない光景です。

現代の子供達が本を読まないのは、環境が大きな要因です。戦後の子供達が勤勉だったというより、単に昔は娯楽が無さ過ぎただけだと、私は思います。

☝子供の本嫌いは、“時代の自然な流れなのだ”と、捉えるべし。

 本を読むことのメリット

 本を読むことのメリットは、たくさんあります。

 ・国語力が向上する。    →子どもの国語力を伸ばす方法
 ・他科目の理解度が上がる。 →読書力が他科目に及ぼす影響
 ・集中力がつく。
 ・人の気持ちを汲み取る力がつく。
  …などなど、枚挙にいとまがありません。

 ・本の楽しさを知れば、人生が豊かになる。
  といった、本自体の魅力がメリットであるという考えもあるでしょう。

 本を読む普遍的なメリットはさておき、私は今(これから)の時代を担う子供達の為に、別のメリットを強調したいです。それは、

「読みたいモノしか読めない人間」から脱却できる!

 です。先ほど、子供の本嫌いは時代のせいだと述べましたが、それと関連する話です。

2014年のデータで既に、小学生の過半数がスマホを持っています。当然、現在はより多く、この先はもっと増えるでしょう。

 スマホではどうしても、自分が欲しい(読みたい)情報のみ、読むことになります。すると、自分が関心の無い情報を読むことに、不慣れになっていきます。いわば、自分の好きな文しか読めない状態です。この状態は、例えば国語の教科書が読めない、テストで初めてみる長文問題が読めないといった問題を引き起こします。

更にこの状態が酷い場合、「自分の考えと異なった人との歩み寄りができない」、「異文化への無関心」、時には「拒絶」にも繋がると、私は考えています。

 グローバル化が叫ばれて久しい現代において、「自分の読みたいモノしか読めない状態」は、完全に時代に逆行しています。絶対に、避けるべき姿勢です。

☝本を読んで“視野”を広げる。それがこれからの時代に求められる姿勢。

子供を本好きに育てる為に…子供の成長段階を意識しよう!

 子供を本好きに育てる方法について紹介する前に、まず、子供の成長段階を以下の5つに分けて考えることをオススメします。

① 乳児期 … 0~1歳
② 幼児期 … 2~6歳
③ 低学年 … 小学1・2年生 
④ 中学年 … 小学3・4年生
⑤ 高学年 … 小学5・6年生

 「子供を本好きに育てたい!」その意識は大切です。
ですが、生まれてからずーっと“本好きになれ~!”と考え続けることはできません。疲れてしまいますよね。子供の為に考えるべき事は山ほどあるのですから、バランスと、タイミングが大切です。

 そこで、各5段階におけるタイミングの「重要度」を、%で表してみました。これを「子供にいつ動くべきか」の参考にしてください。

① 乳児期 … 0~1歳    ⇒ 重要度 5% 
② 幼児期 … 2~6歳    ⇒ 重要度20% 
③ 低学年 … 小学1・2年生 ⇒ 重要度80% 
④ 中学年 … 小学3・4年生 ⇒ 重要度70%
⑤ 高学年 … 小学5・6年生 ⇒ 重要度10%(※注)

 世間では「子供を本好きに育てるには早いうちから…!」というイメージが先行している感がありますが、小学校に入るまで(①②)は、実はそれほど意識しなくて良いのです。これを知っておくと、ホッとするお母さんもおられるのではないでしょうか。

 小学校入学から高学年まで(③④)は、ゴールデンタイムです。子供を本好きに育てたいのなら、この時期を逃してはいけません。
子供が本好きになるかどうか、運命の別れ道が、この時期です。

 最後に、小学校高学年以降(⑤)ですが、急激に重要度が下がります。これは、厳しい表現になりますが、 “ほぼ手遅れ”という意味です。⑤の時点でもし、子どもが本嫌いなら、そこから本好きに軌道修正することは、非常に困難です。
(※注)ただ、これはあくまで“親が子供にアプローチする”重要度というお話です。
不確定要素のきっかけで、急に子供が本好きになる可能性はいつでもあります。

☝小学1・2年生の時が最重要!

子供を本好きに育てる方法4つ

 子供を本好きに育てる方法を4つご紹介します。
対象は、小学1年生~4年生くらいの子供をイメージしていますが、「いいな」と思えば年齢にこだわらず実践してください。

方法1.親が読書をする
方法2.絵本用の本棚を置く
方法3.図書館好きにさせる
方法4.子供の読書をほめる

(それ以外の時期に関しては、以下リンクからジャンプしてください。)
① 乳児期(0~1歳)の子供に対する、本の与え方   
② 幼児期(2~6歳)の子供の、本との関わり方 
③ 高学年(小学5・6年生)の子供における、本の位置付け

 方法1.親が読書をする

 親が読書をすると、子供がマネて本に興味を持ちます。つまり、本好きの親の子供は、本好きになる可能性が高いということです。

数字としては、以下のようなデータも出ています。

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親が本を読むことで、子供も本を読むようになる。
この理由としては、精神面と環境面、二つ側面があると思われます。

 ・精神面 … 親が本を読む姿を見て、子供が興味を持つ。
 ・環境面 … 親が本を読む時間は、子供も本を読む時間になる。

精神面は、「子供が純粋に親の真似をする」パターンと、「親の“本=楽しい”という認 識を子供が刷り込む」パターンの二つの効果が期待出来ます。子供の嫌いな食べ物を親が美味しそうに食べる、という好き嫌いの克服法と似ています。

環境面も、「親の読書中はヒマなので、子供も仕方なく本を読む」という効果と、逆に「親が読書以外の過ごし方(TV鑑賞など)をしていると、子供もそれを真似る」というマイナス要因を減らす効果が、期待出来ます。

 親が本を読まないと子供も本を読まない、という訳ではありません。ただ、親の背中が子供の行動パターンに影響することは確かです。本が好きではないお母さんも、まだお子さんが小さいのであれば、これを機に、読書習慣を身に付けるのもアリだと思います。

☝親が本好きなら、子供が本好きになる可能性が上がる!

方法2.絵本用の本棚を置く

 絵本用の本棚を置く。非常に単純ですが、かなり効果が期待できます。

「え。それならもう、子供用の本棚はあるけど…」

 という方も多いかと思います。
では、以下の画像を見てください。before

…読む気が、起きますか?

では、次はどうでしょう。after

なんだか、手に取りたくなりませんか?

非常に単純ですが、かなり即効性の高い方法です。本を好きになってもらう為に、まず読む頻度を高めねばなりません。ポイントは3つ。

お気に入りのおもちゃの近くに設置する。(子供が近寄る頻度を上げる。)
可愛い表紙、楽しい表紙が見えるように並べる。(子供が手に取る頻度を上げる。)
学校教科書などの勉強用本棚とは別に、設置する。(読書と勉強を切り離す。)

手間と言えば手間ですが、模様替えを楽しむ感覚で取り組めば、半日あれば十分。
各家庭の生活パターンによって、親が子供に声掛け出来るタイミングは限られています。
本棚を工夫するだけで、子供が勝手に本好きになってくれたら…ラクですよね!

☝ 本棚を工夫するだけで、“読む頻度”は上がる!

方法3.図書館好きにさせる

 図書館の魅力は、新旧問わず、様々なジャンルの本が読める事です。
この環境が、子供を本好きに変えることがあります。

 子供は、自分の好きな本しか、読みません。
 大人も、基本的には、自分の好きな本しか、読みません。

 子供が本好きでない理由は、面白いと思える本との『出会い』が無かっただけ、という可能性もあるのです。本には、本当に様々なジャンルがあります。例えば、恋愛小説一つとっても、主人公が男性なのか女性なのかで、視点に大きな違いがあります。ハッピーエンドなのか否かも、かなり好みの分かれるところです。 “恋愛小説はキライだ”という人は、自分に合った恋愛小説に『出会って』いないだけなのです。

 図書館には様々なジャンルの本がたくさんある…、つまり子供が行きさえすれば、『出会い』のチャンスはたくさんあるわけです。

 子供を図書館好きにするのは、まだ子供が小さいうちから、図書館に行くことを習慣にするのが一番でしょう。例えば、「毎週日曜日は朝ごはんを食べてから図書館に行く」というように。それが、家族の楽しいひとときになれば尚良しです。

 ここで大切なのは、「図書館に行くこと」自体を好きにさせようとしないことです。 特に子供が本を好きではない場合、この点は重要です。

心理学の実験で、楽しい会話、楽しい音楽と共にとった食事は美味しく感じる、という話があります。(実験しなくても、分かりますね。)人は、その時間が楽しければ、その時にしている事が好きになるのです。

これを応用するのです。子供が「図書館に行くこと」にあまり乗り気でない場合は、子供が喜ぶオプションイベントを付けるわけです。

例えば、「図書館に行った帰りに、必ずアイスを食べる」とか。
例えば、「図書館に行った帰りに、公園でおにぎりを食べる」とか。
 例えば、「図書館に行った帰りに、大好きなアスレチックに寄る」とか。

…二つ目は微妙かも知れませんが、とにかく、子供の喜ぶオプションイベントをつける。これにより、図書館に対して楽しい印象を子供が持ちやすくなります。

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「図書館に行った帰りに、カフェでケーキを食べる」であれば、お母さんのモチベーションも上がるかも知れません。

☝子供が喜ぶオプションイベントを付ければ、図書館好きになりやすい。

方法4.子供の読書をほめる

方法1~方法3は、子供が読書を全くしない場合でも、動ける内容でした。
 方法4は、子供が読書をした時、親がどう動くべきか、という内容です。

 読書は、思考力や集中力が鍛えられ、知識や感情表現の引き出しが増える、とても生産的な活動です。賞賛されるべき行為です。
 ただ、子供の読書をキチンとほめられるお母さんは、実は非常に少ないのです。どうしても、以下のような声掛けになってしまう。どれも、子供を本嫌いにさせるフレーズです。

☠ 「同じ本ばっかり読まずに、こういう本も読んだら?」
☠ 「絵が多い本だね。ちゃんと文章も読んでる?」
☠ 「アンタ、いまだにそんな字がおっきい本読んでるの?」

上記のような声掛けは、“親の期待”が大前提にある為に発生します。“親の期待”とは、

・もっと普段から本を読んで欲しい。
・出来れば、年齢相応(以上)の本を読んで欲しい。
・幅広いジャンルの本を読んで欲しい。

 …などなど。このような期待があると、子供がせっかく本好きになるチャンスを潰してしまいかねません。ちなみに、親の期待と子供の現状にズレがあることは、他にも様々な悲劇を産みます。コチラもお読みください。→ここまでズレている?!親の期待と子の現状

 では、具体的にどのような声掛けをすべきなのか?以下のような声掛けが、子供を本好きにさせるフレーズです。

 ☺ 「よっぽどその本が好きなんだね。同じ本を何度も読むのはとっても良い事だよ。」
 ☺ 「前の本より、字が多そうだけど大丈夫?…それが読めるなら、色んな本が読めるね。」
 ☺ 「前の本より、字が小さいけど大丈夫?…それが読めるなら、色んな本が読めるね。」

 大切なのは、無理にほめようとして、嘘はつかないこと。

同じ文章を反復して読むことは良い事であると、お母さんが思っていれば、それを伝えるだけです。ほんのわずかでも、前に読んでいた本よりも字が小さかったり文章量が多かったりすれば、それを伝えるだけ。声のトーンを上げる必要もなければ、表情も作る必要はありません。冷静に、子供の読書力における現状の頑張りを、認めてほめることが大切です。

 追記として、既に本が好きになっている子供に対する声掛けもご紹介します。

 ☺ 「読書をすると、人の気持ちがわかる人間になるから、とても良いことだよ。」
 ☺ 「読書をすると、物知りになれるから、とても良いことだよ。」
 ☺ 「お母さんも本が好きだから、あなたも本が好きで嬉しいよ。」

 すべて本当のことですので、おだてようとか、もっと本好きにさせようとか、そういった他意は必要ありません。先述した通り、読書は、思考力や集中力が鍛えられ、知識やの引き出しが増える活動です。読書のメリットを、わかりやすく伝えるだけで良いのです。

☝子供はおだてを見抜く。冷静に、成長点や読書のメリットを伝える。

 まとめ

 子供を本好きにさせる為の方法について、まとめました。

・子供を本好きにさせるタイミングは、小学1年生~小学4年生。
・方法1.親が読書をする
 ⇒ 親が本好きなら、子供が本好きになる可能性が上がる。  
・方法2.絵本用の本棚を置く
 ⇒ 本棚を工夫するだけで、“読む頻度”は上がる。
・方法3.図書館好きにさせる
 ⇒ 子供が喜ぶオプションイベントを付ければ、図書館好きになりやすい。
・方法4.子供の読書をほめる
 ⇒ 子供はおだてを見抜く。冷静に、成長点や読書のメリットを伝える。

・子供が本を全く読まないなら方法1~3を。子供が本を読んだときは方法4を。

 一つ意識したことがきっかけで、変化が起きることもあります。出来そうなことから気軽に取り入れていただければ幸いです。

 番外編

① 乳児期(0~1歳)の子供と本

  赤ちゃんにとって、本はどんな意味があるのでしょうか。詳しい話は育児書に任せるとして、結論から言うと、この時期、子供を本に触れさせる必要性は、高くありません。
読み聞かせの時間が、子供との触れ合いの時間になるなら、良いでしょう。

② 幼児期(2~6歳)の子供と本

  多くのお母さんが、読み聞かせをする時期です。

 “読み聞かせをすることで、子供が本好きになるのか?”

 これに関しては様々な意見があります。それらをまとめると、読み聞かせをした方が、しないよりは子供が本好きになる可能性は高まると言えそうです。読み聞かせの記憶が、「とても楽しい記憶」として強く頭に残っていれば、その後の読書習慣に対して良い影響を及ぼすでしょう。

ただ、読み聞かせをしたからといって子供が本好きになるとは、私は思いません。そこまで簡単ではないと思います。やはり、小学1~4年生のタイミングで、明確な方針を持って行動することが、現代に生きる子供達を本好きにする為には必要であると、私は思います。

③ 高学年(小学5・6年生)の子供と本

  小学生も高学年になると「好き/嫌い」「趣味・嗜好」がハッキリしてきます。自分のしたいことをする。親に何かを言われても、自分がしたくなければしない。そういった傾向が強くなっていきます。

 この時期までに本が好きになっていれば、勝手に本を読むでしょう。
 この時期までに本が好きになっていなければ、子供は本を読みません。

ただし、この時期までに子供が本好きになっていないからと言って、諦めることはありません。子供が、最高に面白いと思える本との『出会い』を経験することが出来れば(また、それが劇的なものでありさえすれば)、子供は本好きになります。それは、大人でも同じです。何がキッカケで、本好きになるかは、わかりません。

今回は、『子供を本好きに育てるには?』という目線で書いた為、高学年になると手遅れである、と表現しました。それはあくまで、高学年になると親のコントロールからは外れていくという意味だということを、最後に強調しておきます。
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