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公立高校受験に内申点が必要なのはなぜですか?


公立高校受験に内申点が必要なのはなぜですか?

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●公立高校受験に内申点が必要なのはなぜですか?

 公立高校を受験するにあたって、内申点は必要不可欠なものです。なぜなら内申点は、「入試の合否を決定する総合点に加算される」からです。
一般的に受験と言うと、入学試験としての学力検査だけがフォーカスされがちです。しかし内申点は、当日の学力検査と同等の重要性があることを、まず覚えておきましょう。

●公立高校受験で内申点はどう使われるの?

 公立高校受験では、総合点(学力検査+内申点)に基づいて、受験生の合否を判定することになります。(※別に、自己申告書というものがありますが後述します。)
入試制度については、大阪府立高校の入試制度について教えてくださいも併せてご覧ください。

一般入学者選抜(全日制の課程)の場合
【学力検査】
英語、数学、国語、理科、社会の5教科
5教科×90点満点=450点満点

【内申点】
英語、数学、国語、理科、社会の5教科 +
音楽、美術、保健体育、技術家庭科の4教科 = 合計9教科

5段階評価×9教科×10倍=450点満点

【総合点】
450点(学力検査)+450点(内申点)=900点満点

 学力検査と内申点が、同等の重要性を持つことが、これから分かると思います。
ただし高校によって、学力検査と内申点それぞれにかかる倍率が違ってきます。総合点の900点満点はどこを受験しても変わりませんが、それぞれの配分が変わります。
一般入学者選抜(全日制の課程)における学力検査の成績及び調査書の評定にかける倍率は、次の表のとおり5つのタイプです。 学力検査と調査書の点数化例 偏差値の高い高校ほど当日重視のタイプ「I」「II」になります。偏差値が下がるほど内申点重視のタイプ「IV」「V」になる傾向があります。
タイプによって重要度が変わるにしても、受験生の総合点に直結するもの。それが内申点です。

●内申点の評価対象学年について

内申点の評価対象学年は、平成30年度入試から、中学1年~3年までの成績が対象になります。
比率は、1年生:2年生:3年生=「1:1:3」です。
来年(平成29年度入試)は移行措置として、2年生:3年生=「1:3」での換算となります
大阪府立高校の入試制度について教えてくださいでも触れていますので、ご参考ください。

●内申点を上げるにはどうすればよいですか?

 内申点は、絶対評価によって、5段階で決められています。大阪府教育委員会からの発表では、絶対評価を以下のように定義づけています。


目標に準拠した評価(絶対評価)とは 「学習指導要領(文部科学省が各教科・学年で学ぶべきことを示したもの)」に示す目標をどの程度実現できたか、その実現状況を見る評価です。個人の努力がそのまま反映されるので、生徒の学習意欲を高めるのに優れています。


 正直、上記の説明のみで、具体的にどのように内申点がつけられているか分かる人はいないと思います。
ある程度の目安は、大阪府立高校の入試制度について教えてください内の、『絶対評価への変化は、生徒によってどんな意味を持つのか?』の項目をご覧ください。
まず内申点を上げるには、単純に定期テスト点数を上げることが一つの方法です。
しかし内申点は、テストの点数のみで決まらないことを、ここで述べておきます。分かりやすく、内申点を上げるために必要なことを3つ挙げます。

①中学校の定期テストの点数を上げる。
②中学校から指示された提出物(宿題)を、きちんと期限までに提出する。
③学校の授業態度を良くする。

 正直なところ、何をどうすれば、5段階でどの評価がつけられるか、明確に公表はされていません。「大阪市中学校3年生統一テスト」の実施等によって、学校間の格差をなくす方法が取られる場合もあるものの、それでも学校により、あるいは学校の先生の評価のさじ加減により、誤差は少なからず生じるものだと思います。
テストで90点を取れば「5」が100%確約される訳でもありません。

 例えば、英語が5段階で「3」がついたとします。しかし、どう評価されて「3」になったのか。その理由は個人個人違います。

 あくまで一例ですが、以下の2名の場合でも、同じ「3」の評価の可能性があります。
※絶対にその評価になるとは限りませんので、あくまで参考にご覧ください。


【A君】
①定期テスト:80点
②提出物:未提出のものがある。
③授業態度:友人とおしゃべりをしている。



【Bさん】
①定期テスト:50点
②提出物:きちんと提出している。
③授業態度:先生からの質問に手を挙げて発言したり、意欲的に取り組んでいる。


 このことから言えることは、①、②、③どれが欠けていても駄目だということです。
せっかくテストで良い成績を取っても、提出物で漏れがあったり、授業態度が悪いと減点されます。逆に言えば、テストの点数が芳しくなくても、それ以外をきちんとしていれば、高評価がもらえる可能性があります。
上記のように、テストで30点もの差があったとしても、それ以外の要素も踏まえて、内申点上は同じ「3」になることは十分あります。

 実際に、生徒たちの内申点を見ていると、②と③はかなり大きく影響していると感じます。定期テストで高得点が取れれば取れるほど、内申点が上がる可能性が高まるのも事実ですが、②と③を軽視しないようにしましょう。

●内申点によって受験できる高校は変わるのですか?

内申点によって受験できる高校は変わる?  内申点によって、受験できる高校は変わりません。皆、平等に受験することが可能です。
ただし、当然のことではありますが、高校の偏差値が上がれば上がるほど、内申点で高得点を持っている受験生が集まりやすくなります。
高校入試における、高校別の受験者の平均内申点は公表されていませんし、分かりません。ただし、ある程度の目安は予測することが可能です。
例えば、学校の定期テストで平均点位。提出物もできていて、授業態度も問題がない。この場合、概ね内申点は「3」がつくのが妥当なところです。

 高校選びと偏差値の関係についてで触れていますが、『一概には言えませんが、中学校の定期テストで平均点を取っている生徒が五ツ木の模試を受けると、偏差値は45±2くらいになることが多い』という内容がありました。

 高校名で言うと、「交野高校」「門真なみはや高校」「北かわち皐が丘高校」等になります。
つまり、この辺りの高校を志望する生徒の多くは、少なくとも9教科の内申「オール3」(以上)を取っていることが予測できます。
 だからと言って、「オール3」あれば、受験するにあたって安泰という訳ではありません。
これでは、大半の受験生と同程度の内申点な訳ですから、優位に立っている状況とは言えません。
特に、音楽、美術、保健体育、技術家庭科の副教科は、五ツ木模試で測れない要素です。
5教科の成績に関わらず、副教科が得意で、4や5を取っている生徒も多くいます。
よって、各中学校の進路指導の先生からは、『「オール3」では足りない』と言われてしまうケースが多いと思います。

 次に、内申点によって、具体的にどれだけ総合点に違いが出るかを見ていきます。

「交野高校」

タイプII  学力検査540点 内申点360点


【A君】
内申点合計27(オール3) ⇒ 27×10×0.8=216点



【Bさん】
内申点合計30 ⇒ 30×10×0.8=240点


つまり、学力検査以前に、A君とBさんの間には既に「24点」の差があります。
同じ様に、タイプIIIの場合も見てみます。

「門真なみはや高校」「北かわち皐が丘高校」

タイプIII 学力検査450点 内申点 450点


【A君】
内申点合計27(オール3) ⇒ 27×10=270点



【Bさん】
内申点合計30 ⇒ 30×10=300点


 この場合、タイプIIの場合よりも更に差が広がり、「30点」もの差があります。
つまり、A君がBさんよりも上位にいくには、学力検査で30点以上も挽回しなければいけません。同程度の学力同士だとすると、この30点の差を埋めることはかなり困難です。
逆に言えば、BさんはA君よりも、かなり優位な状態で学力検査に臨むことができます。

 このように、内申点はあればあるほど有利に働きます。学校の提出物をきちんと出せていない生徒は案外多いのですが、それは入試の点数を自ら捨てていることと同様です。

●入学者選抜における英語資格(外部検定)の活用について

内申点とは違いますが、学力検査とは別に、受験生の総合点に影響するものとして、英語資格(外部検定)があります。
これは、平成29年度入学者選抜から、学力検査「英語」において、以下の外部機関が認証した英語力判定テストのスコアを活用することが可能となります。

■TOEFL iBT

TOEFL iBT テストは、大学レベルの英語を使用および理解する能力を測定するテストです。
さらに、listening、reading、speaking、writingの各スキルを組み合わせて、学術的な課題を遂行する能力も評価します。
世界全域で 3000 万人を超える人々が、英語能力の習熟度を判断する目的でTOEFLを受験しています。

■IELTS

IELTSは、世界最大級の受験者数を誇る英語運用能力評価試験です。主に留学・海外移住を実現させるため、年間220万人の受験者がIELTSを受験しています。
留学、海外での就職、移住などの際に英語力を証明するための試験として、IELTSは世界各国9,000以上の機関に採用されています。
IELTSは、英語の環境で、授業についていく、または仕事や生活をしていく英語力がどの程度あるかを測るために考案されました。
所要時間は3時間以内で、4つの英語能力(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)が総合的に測られます。

■実用英語技能検定(英検)

「英検」の略称で知られる、日本で最も知名度の高い英語の検定試験です。
毎年250万人以上が、受験を志望しています。
試験は5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級の7つのランクに分かれています。5級と4級は、マークシート式の筆記試験とリスニングテストで合否が判定されます。
3級以上は筆記試験・リスニングテストに加え、個人面接形式によるスピーキングテストが課され、「聞く・読む・書く・話す」の4技能が総合的に問われます。

■どのように活用できるの?

英語の学力検査問題は、「基礎的問題」「標準的問題」「発展的問題」(特別選抜については、 「発展的問題」を除く。)から高等学校長が使用する問題を選択しますが、この英語資格の活用については、すべての種類の検査問題を対象としています。
ただし、出願時にスコア等を証明する公式証明書の写しを提出することが必要です。

<活用方法>
 スコア等に対応する英語の学力検査の読み替え率があります。
この読み替え率により換算した点数(最低保障する点数)と当日受験した英語の学力検査の点数を比較し、高い方の点数が、当該受験生の英語の学力検査の成績となります。 英語の外部試験の点数化例 <例>(一般選抜の場合)
  TOEFL iBTが55点の生徒が、当日の英語の学力検査の得点が70点であった。その場合、この生徒の英語の学力検査の成績は、「最低保障する点数」である81点として、総合点を算出します。

●部活をしていれば内申点が上がるって本当ですか?

サッカー部  結論から言うと、部活動により内申点が『直接的』に上がることはありません。
仮に影響したとしても、一体どの教科の内申点が上がるのか不明確なのでありえません。

内申は、英語、数学、国語、理科、社会、音楽、美術、保健体育、技術家庭科
以上の9教科につきます。

美術部に所属していたら、美術の内申点が上がると仮定します。
陸上部に所属していたら、保健体育の内申点が上がると仮定します。
では、茶道部に所属していたら、どの教科の内申点が上がるのでしょうか?
また、放送部に所属していたら、どの教科の内申点が上がるのでしょうか?

よって、部活動により内申点が『直接的』に上がることはありません。
ただし、『間接的』に影響して上がることは十分あります。

美術部に所属していれば、美術の知識や技術が身に付きます。
陸上部に所属していれば、陸上競技の知識や技術が身に付きます。
それが結果的に、授業の筆記テストや実技テストで高得点を取ることに繋がる可能性があります。

※自己申告書について※
 内申点とは別物となりますが、高校受験に必要なものであり、部活動と関連する内容ですので、ここで触れておきます。

 各高等学校は予め、自校のアドミッションポリシー(求める生徒像)を作成し、公表することとしています。
アドミッションポリシーとは、学校が求める生徒像、期待する生徒の姿を示したものであり、受験生にとって、志望校を決定する大きな判断材料の一つになるとともに、受験生が、出願時に自己申告書を作成する際に参照するものです。
 高等学校においては、総合点(学力検査の成績等+調査書中の評定)等とともに、このアドミッションポリシーに基づいて、受験生の合否を判定することになります。


(参考)大阪府公立高等学校入学者選抜制度改善方針より
一般選抜(通信制の課程を除く。)及び実技検査を実施する特別選抜

ボーダーゾーン内の生徒のうち、自己申告書及び調査書の「活動/行動の記録」の記載内容により、自校のアドミッションポリシー(求める生徒像)に極めて合致する者を総合点の順位に関わらず優先的に合格とする。


このように、合否を決定づける材料として、自己申告書というものがあります。
部活動をしていたことが、自己申告書の評価に影響することは考えられます。

例として、平成28年度入試における、枚方高校のアドミッションポリシーをご覧ください。


本校は、50年を超える歴史と伝統を継承するなかで、自ら学び、主体的に判断し、行動できる人材の育成に取り組んでいます。また、普通科に加え、国際教養科を併設する学校として、今日のグローバル社会に求められる豊かな国際感覚を育むため、外国語教育や国際理解教育にも力を入れています。本校の伝統と校風を理解し、何事にも果敢にチャレンジする生徒を望みます。

1) 中学校での学習に意欲的に取り組み、入学後も将来の進路実現に向けて高い目標を掲げ、必要な学力を身につけるための努力を続ける生徒
2) 生徒会活動、部活動、ボランティア活動等に主体的に取り組み、入学後も継続する意志を持った生徒
3) 多様な文化や価値観を尊重する姿勢を持ち、異文化体験や国際交流活動等に積極的に参加する意欲のある生徒
4) 英語学習に強い意欲を持つとともに、第2外国語の履修や国際理解に関する学習など、本校 の国際教養科の特色を理解し、積極的に取り組む意志を持った生徒(国際教養科志望者)


上記では、「部活動」という明確な表記があります。
つまり、部活動をしていたことが、受験校のアドミッションポリシーに合致し、評価される場合があります。

部活動によって内申点が上がることはなくても、部活動が受験に有利に働く可能性が高いということは覚えておきましょう。

●まとめ

このように、公立高校を受験するにあたって、内申点は必要不可欠なものです。また、日々の学校生活がそのまま内申点に直結していきますから、取り返しがききにくい、ということもしっかり覚えておきましょう。
志望校が定まってきた頃になって、内申点が足りなくて困らないように備えておくことが重要です。当たり前ですが、内申点が上がって損することは何もありません。少しでも高評価を獲得して、受験を有利に進めていきましょう。

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