中学1年生が英単語の暗記につまずく原因とは?

勉強の仕方アドバイス

 

「英単語が覚えられない」「英単語の小テストもきらい」

 

など、英単語の暗記が苦手という生徒は多いですが、英単語の暗記につまずく中学生のほとんどが、中学1年生の時点からつまずいています。不思議なことに、中学2年生になって急に英単語の暗記が苦手になるケースはほとんどなく、学年が上がるほど英単語の暗記力も上がっていくのが一般的でしょう。そこで今回は、中学1年生が英単語の暗記につまずいてしまう構造と、その解決策について紹介します。

 

暗記法については、下記のコラムもご参考ください。

[関連記事はコチラ]
勉強で効果的な暗記方法はありますか?
これで半年後も忘れない!高校受験で活かせる暗記のコツを伝授します。

英単語の暗記が苦手という課題にはいろいろなタイプがあります

「単語の暗記が苦手なんです…」という悩みを抱えている中学生はかなり多くの割合でいます。しかし、ひとくちに英単語の暗記が苦手といっても、その課題のタイプはいろいろあります。このことを認識しないまま、一般論だけでアドバイスをしてしまうと「努力したのにやっぱりわたしは覚えられない…」と、ご本人のやる気を削いでしまうことになりかねません。一人ひとりが抱えている課題のタイプによって解決策は異なるのです。そこで、まずは以下の3つの課題タイプのどれに当てはまるのか、をチェックしてみてください。

課題1「英語が読めない」

例)practice⇒プラクティス、と読めない

課題2「意味が分からない」

例)practice⇒〜を練習する、と直せない
例)〜を練習する⇒practice、と直せない

課題3「英語が書けない(スペルが書けない)」

例)プラクティス⇒practice、と書けない


いかがでしたか? 必ずしも1つだけ当てはまるというわけではなく、いくつか当てはまる場合もあると思います。これらの課題のうち、課題1「英語が読めない」が最も深刻です。
なぜなら、「英語が読めない」という課題を抱える生徒はほとんどの場合、「意味がわからない」「英語が書けない」という課題も一緒に抱えているからです。一方で、「英語が書けない」という課題を抱える生徒は、「英語は書けない」けど「英語は読める」「意味もわかる」というケースもあります。

読めない単語は覚えられない

英単語の暗記の一歩目は、英語が読めるようになることです。そもそも日本語においても、読めない言葉はなかなか覚えられません。

例えば、「あsgんfく」という単語があったとします。
この単語は適当につくったものなので、読み方も意味もありませんが、もし「この単語の意味とつづりを覚えなさい」と言われたら、どうでしょうか?おそらくほとんどの人が覚えにくさを感じると思います。

ひとつならばまだ何とか覚えられるかもしれませんが、これが何個もあると思うとしんどくなってきますよね。英単語の暗記もこれと同じです。読めなければ覚えられないのです。人間の脳は、読めないものの意味やつづりを書けるように覚えたりすることはできていません。しかし、このことを認識せずに「何度も書いて覚えなさい」というアドバイスをしてしまうと、ご本人にとってはただの苦役でしかありません。苦手意識を増長してしまうだけの結果となってしまいます。 そこで、英単語を覚える際の1歩目は「読み方を覚える」ことです。

読み方を覚えるコツ・勉強方法

英単語の読み方を覚えるのは、2つのアプローチが必要となります。

  1. 目標1日15分!短時間でも毎日覚える
  2. フォニックス(読み方のルール)を覚える

目標1日15分!短時間でも毎日覚える

英単語は毎日繰り返し覚えることが大切です。毎日3時間やテスト前日にまとめて…と考えるよりも、まずは1日15分を目標に勉強してみましょう。15分と聞いて、「そんなに少なくていいの」「それだった楽勝でできる」と思ったのではないでしょうか。しかし、この毎日継続することが意外と難しいのです。

学校で授業が始まるまでの時間、お家でご飯を食べ終わった後の時間、夜寝る前の時間といった時間を上手に活用してください。15分を1度に取れなければ、10分と5分と分けて勉強しましょう。 また、毎日覚えることで脳が英語に慣られていくことになります。中学1年生では英単語の読み方にしても、まだまだ分からない部分が多くあります。だからこそ、毎日少しずつ勉強して、脳を慣らしていきましょう。

フォニックス(読み方のルール)を覚える

フォニックスとはあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、簡単に言えば「英単語の読み方のルール」です。

アルファベット26文字を普通に読むと、A(エイ)B(ビー)C(スィー)…となりますが、フォニックスで読むとa(ア)b(ブ)c(ク)d(ドゥッ)…というような音になります。

26文字の基本フォニックスの表
a b c d e f g
ェア ブ ク ドゥッ エ フ グ
h i j k l m n
ハ イ ジュ ク ル ム ン
o p q r s t u
オ プ クヮ ゥル ス トゥ ア
v w x y z
ヴ ウヲ クス ィヤ ズ

英語の文字と音のルール、フォニックスとは」より引用

このように、基本となるルールを見つけておくことで、読める単語の幅が広がります。実際、英単語を読むときには「アルファベット読み」と「フォニックス読み」の2つのルールを使用することで、8割程度の単語が読めるようになります。たとえば、Sundayという単語であれば、

  • S(ス) ※フォニックス読み
  • U(ア)※フォニックス読み
  • N(ン)※フォニックス読み
  • D(ドゥッ)※フォニックス読み
  • A(エイ)  ※アルファベット読み
  • Y(ィヤ)※フォニックス読み

このようにして、読めてしまいます。
中には例外もあるので、すべてこのルールで大丈夫というわけではありませんが、フォニックスを身につけておくことで相当ハードルが下がりますよね。このフォニックスは児童英語教室ではさかんに取り入れられていますし、アメリカやイギリスの小学校では耳で覚えた単語の書き方を覚える際に勉強するといわれています。インターネット上にも教材が充実していたり、スマホアプリにもなっていますので、以下のサイトを参考にしながらぜひ学習してみてください。

[参考サイトはコチラ]
フォニックス (Phonics) 入門
英語の読み書きに必要な「フォニックス」を自宅で子どもに楽しく身につけさせる方法4選

読めるようになったら意味を覚えよう

英単語の読み方のコツがつかめてきたら、次は意味を暗記するステップに進めます。英単語の意味を暗記する際には、「イメージをもつこと」です。英単語帳では、多くの場合次のように単語が並んでいます。

Apple = リンゴ
study = ~を勉強する


これを覚えるときに、appleであれば、

i1

studyであれば、

i2

といったように、イメージを頭の中でつくりながら覚えることが大切です。人間が何かを学習する際には、これまでの経験と結びつけて覚えることで理解度が増すと言われています。ただ単に、文字をそのまま追っているだけでは、過去の経験と結びつけることができないため、なかなか覚えることができません。

英単語の意味を覚えるのが苦手な生徒に共通するのは、ただ単に文字を追っているだけになりがち、という点です。まずはイメージをもつことを意識させるのが良いでしょう。

なかなかイメージが持ちにくい場合は、例文を通して英単語を学習するというのもひとつの手です。例文を通して英単語を覚えるのが良い理由は、例文があることによって自然にイメージを頭の中でつくることができるからです。

人それぞれイメージを持ちやすい方法は違うかもしれませんが、試行錯誤を繰り返して、イメージを持ちながら英単語の暗記をすすめていくようにしましょう。

書くのが苦手な場合はどうしたらいいの?

書くという場合も、まずは読み方をしっかりと身につけることが最優先です。そもそも、「読むこと」と「書くこと」は表裏の関係です。

  • 文字⇒音への変換 = 読むこと
  • 音⇒文字への変換 = 書くこと

読むことができなければ、書くこともできないのです。読むことができるようになっているのであれば、書くことはそんなに難しいことではありません。読む場合と同じになりますが、書く練習を積み重ねていくうちに自然に書けるようになってきます。注意しておきたいのは、書くことになった途端に、「音と合わせる」ことが抜ける子どもがいることです。読むときは、

  • S(ス)
  • U(ア)
  • N(ン)
  • D(ドゥッ)
  • A(エイ)
  • Y(ィヤ)

無意識に音と合わせて読めていても、書くことになると、「最初がSで、次が・・・」といった思考回路をたどってしまう場合があります。書く場合もやはり、Sを書きながら、頭の中では「ス」と発音し、Aを書きながら頭の中で「ア」と発音しなければなりません。そうすることで、「音⇔文字に変換する法則性」が自然に身についてきます。 そうなれば、書くことへの抵抗もいつしか消えていることでしょう。

中学1年生の英単語学習における疑問4に答えます!

Q. テストが近い…短時間で覚えるコツはありますか?

A.地道にコツコツと覚えるのがいちばんの近道です。一例として挙げますと、5つの英単語を覚えるとします。1つ目の英単語を3回書くまでに覚えると決めてノートに書きます。4回目は何も見ずに書けるかをテストして覚えているかを確認します。覚えられていれば、次に2つ目の英単語を同じように覚えます。2つ目の英単語が覚えられたら、1つ目の英単語、2つ目の英単語を続けて書き、覚えられているかを確認します。これを5つの英単語が覚えられるまで続けます。このようにすれば、ひたすたノートに書くといった時間を短縮できます。

Q. 定期テストに出やすい英単語は分かりますか?

A.文を書く上で必ず必要となる英単語は出やすいと言えます。中学1年生は現在形を学びます。現在形は習慣を表す時制ですので、習慣を表す文を書く際に必要となる英単語がよく出ることになります。特に、曜日・月の名前・数字が定期テストに出やすい英単語です。それ以外では、教科書に出てくる単語は重要単語ばかりなので、定期テスト範囲に合わせて重点的に覚えましょう。

Q. 海外の映画をたくさん見れば単語が理解できるようになるってほんとですか?

A.あくまで学習方法の一例です。ストーリーに関連づけられているので英単語を覚えやすくなります。ただし、いきなり日本語字幕なし英語音声のみでストーリーを理解するのは難しいので、「英語音声+日本語字幕」を見るのが良いでしょう。ただし、必ずしも中学英語の勉強の主軸に置くものではありません。

Q. 中学1年生の英単語も高校受験に出ますか?

はい、出ます。時制や疑問詞、人称代名詞など中学英語で基本となる文法をいくつも中学1年生で学びます。そのため、中学1年生が最も英単語を多く学びます。当然、そこに出てくる英単語は高校受験で重要単語となるものばかりです。

まとめ

こうして見てくると、英単語の暗記がにつまずく生徒の根本的な原因は「英単語の読み方が分からないこと」にあることがお分かりいただけるかと思います。あたらしい指導要領により小学校でも3年生から英語の「聞くこと・話すこと」を中心に学び、5年生からは「聞くこと・話すこと・読むこと・書くこと」の4技能を学ぶようになりました。しかし、中学校では定期テストで「読むこと・書くこと」の力がより問われることになります。

中学1年生にとっては「英単語の暗記」は相当にハードルが上がるのです。そこでまずは「読むこと」からスタートしていくことで、

  1. 「音⇔文字」への変換がスムーズにいくようになる
  2. 精神的な負担が減る
  3. 自然と勉強量も増えていく
  4. 「音⇔文字」の法則性が身につく

という好循環が生まれてきます。英単語の暗記が苦手という場合は、まず「英単語の読み方」を覚えることからスタートすることをオススメします。

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