【みん高は正しくない?】高校偏差値ナビなどの受験情報は本当に正しいのか

受験情報

 

「ネットで高校偏差値ナビをみて不安になった」

「サイトの無料受験情報をみたら聞いてた話しとは違った」

 

などと、高校の偏差値について質問されると同時にこのような相談を受けることもしばしばあります。冬が近づいてくると中学3年生は志望校を最終決定する時期となり、偏差値を語ったネット情報を調べて鵜呑みにしてしまう人は少なくありません。しかし、その情報は本当に正しいものかどうか怪しいものもあります。あくまでも参考程度に、鵜呑みにしないことが大事と言えるでしょう。そこで今回は、「高校偏差値ナビ」というサイトを例に、ネット上に載っている偏差値情報との付き合い方と、正しい偏差値の見方について解説していきます。

 

関連コラム:失敗しない高校選びのために、気をつけるべき7つのポイント

高校偏差値ナビって何ですか?

全国の高校の偏差値情報が無料で載っているサイトです。全国の高校偏差値ランキングもあれば、都道府県ごとのランキングもまとめられています。

高校偏差値ナビ

一見すると分かりやすくて活用できそうなのですが、有名人の出身校も探せるようになっていたり、よく見るとすべての高校を網羅しているわけではなかったりします。
進学情報というよりもエンタメ系、ゴシップ系のサイトとして考えるほうが良さそうです。

高校の偏差値情報はいろんなサイトに載っていますが・・・

ネット上には偏差値情報を載せているサイトが数多くあります。ちょっと調べてみるだけでも、次のようなサイトがすぐに見つかります。

【大阪府】
高校偏差値ナビ

高校偏差値.net

高校受験ナビ

【滋賀県】
高校偏差値ナビ

高校偏差値.net

高校受験ナビ

これらのサイトには偏差値順でランキングが載っていたり、掲示板があったりするため、簡単に高校レベルを把握できそうに見えます。

たとえば、最初に紹介した高校偏差値ナビ。

1位 ○○高校
2位 △△高校
3位 □□高校

といったようになっているので、各高校のレベルを見るには非常に分かりやすそうですね。

また、別のサイトでは口コミ情報を投稿できるような掲示板を備えているものもあります。
こうした掲示板には実際に通っている生徒の声や、卒業生の声が載っていたり、受験したときにどのくらい勉強したか?などのいわゆる「生の声」が載っています。

先日、ある生徒から「ネットで高校のこといろいろ調べていたら、その学校に通っている先輩のコメントが載っていて、それを見てやる気がでた!」という声も耳にしました。
別の生徒からは「○○高校は全国で○位だから、そこにいきたい!」という声も耳にしたことがあります。
こうした使い方であれば、ご本人のやる気を引き出すことにつながっていて、うまく活用できているといえます。

しかし、長年塾で勤めている者からすると、ネット上の偏差値情報は鵜呑みにしない方が良いと思います。

ネット上の偏差値情報を鵜呑みにしてはいけない理由

その理由は、偏差値がどのようなものかを知れば納得していただけると思います。

そもそも偏差値とは?

偏差値とは、ある集団における位置を表した数値のことです。 ある集団とは、「共通のテスト(模試など)を受けた集団」という意味です。
つまり、「ウチの子の偏差値は45だ」「枚方高校の偏差値は51だ」といった言葉を用いる時には、その前に“〇〇というテストにおける”という言葉が必ず必要なのです。

高校選びと偏差値についてより引用:

このように、偏差値という言葉を使う際には、必ず「○○というテストでの偏差値は◎◎だった」と言う必要があるのです。

ネット上に載っている偏差値情報は、すべて「○○というテストでの」の部分が欠けているのです。
この部分が欠けていると、正しい志望校判定ができなくなってしまいます。

i1一例を挙げてみます。

枚方高校を志望するAくんは五ツ木模試を受験したところ、偏差値が51でした。
五ツ木模試というテストでの、枚方高校の偏差値は51なので、本来Aくんは合格ラインを超えています。
しかし、高校偏差値ナビというサイトでは、枚方高校の偏差値は58となっています。
この数字だけを見ると「合格ラインに達していない・・・」と誤った判断をしてしまうことになりかねません。

このように、ネット上の偏差値情報を鵜呑みにすると正しく志望校判定ができなくなってまいます。

偏差値情報が不正確なことも・・・

ネット上の偏差値情報は不正確な場合もあります。
例として、大阪府の北かわち皐ケ丘高校と長尾高校の偏差値を見てみましょう。

まず、信頼できる正しい情報として、五ツ木模試での両校の偏差値を見てください。
※五ツ木模試についてはコチラをご覧ください⇒五ツ木模試ってなんですか?

北かわち皐ケ丘高校 42 
長尾高校 42

これが正しい情報です。
この2校の偏差値を比べると、同程度と言えます。

一方で、高校偏差値ナビを見てください。

北かわち皐ケ丘高校 48
長尾高校 50

となっています。
北かわち皐ケ丘高校の偏差値が長尾高校の偏差値よりも2も低くなっており、五ツ木模試での偏差値とは大きく食い違っています。

一例として高校偏差値ナビを挙げましたが、最初に列挙した別のサイトの中でも同じような間違いがありました。

このように、ネット上の偏差値情報はすべて正確というわけではありません。
もちろん全てがデタラメでありませんが、志望校決定は大切な決断ですから、ネットの情報を鵜呑みにしてはいけないと言えます。

正しい偏差値の見方とは?

正しい偏差値の見方は、次のようになります。

  1. 自分が受けた模試の、自分の偏差値を見る
  2. 自分が受けた模試の、志望校の偏差値を見る
  3. 「自分の偏差値」と「志望校の偏差値」の差を見る

つまり、自分が受けた模試の偏差値だけを見ればいいのです。自分が受けた模試以外での偏差値情報は参考にする必要はありません。

メビウスでは大阪府であれば、五ツ木模試。滋賀県であれば滋賀Vもしを受験していただいています。
たいていどこの塾でも、その都道府県においてもっとも信頼できる模試を受験するようになっています。
志望校を決める際には、ネットでの偏差値情報に惑わされずに、自分が受けた模試での偏差値を参考にしてください。

まとめ

i2ネット上にはいろんなサイトにいろいろな偏差値が載っており、どれが正しい情報なのか迷ってしまうかもしれません。
そもそも、高校偏差値ナビなどのネットに載っている偏差値情報はすべてが正しいとは限りません。
あくまでも参考程度として見るぐらいがちょうどいいと思います。
偏差値を正確に知るためには、「自分が受けた模試の」という条件が絶対に必要です。正しい偏差値の見方を身につけて、志望校選びに活かしましょう。

この記事の筆者

KEC個別指導メビウスwww.mebius-kobetsu.jp

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