親子関係の悩み

高校受験で受験生の心にヤル気の火をつけるにはどうしたら良いですか?


高校受験で受験生の心にヤル気の火をつけるにはどうしたら良いですか?

中学生のお子様をお持ちの保護者の方の一番の悩みは、子どもが勉強をできないのではなく、そもそも勉強をしようとしないことではないでしょうか?
高校受験に向けて勉強を始めるにあたって最初の関門は、勉強の仕方を教えることではなく、勉強へと本人の気持ちを向けさせることです。
高校受験に対してヤル気が持てれば、結果は後からついてきます。子どもが自ら勉強机に向かったとき、高校受験での一番の難所を乗越えることができたと言えます。

「『勉強しなさい』といつも言っているのですが…」保護者の方からよく聞くお言葉です。
しかし、あるアンケート結果では、東大生になった子どもの約80%が家庭内で「勉強しなさい」と保護者の方に言われたことがないと言われています。そうは言ってもなかなか行動に移さない子どもを見ていると、保護者の方のほうが受験に対してあせってしまい、やきもきしてしまうものです。

子どもを勉強に向かわせるよう、周囲の人間から何か手助けできないものでしょうか?
本コラムでは受験生の心にヤル気の火をつける方法をいくつかご提案します。

なぜ子どもは勉強が嫌いなのか?

そもそもなぜ中学生は勉強をしたがらないのでしょうか?

中学生の時期は、人間関係の中心が両親や家族といった身近なコミュニティーから離れ、周囲の友達・社会全体へと移行していくと同時に、その社会の中で独自の場所を確立し評価されたい、という自尊心がはぐくまれていく時期だと言われています。
もし勉強に苦手意識をもつ子どもならば、自分が社会の中で評価されそうにない「学問」というフィールド自体から逃げ出したくなる気持ちはよくわかります。
ましてや「勉強しなさい」という言葉では、子どもの自尊心を傷つけ、さらに勉強から気持ちを遠ざけてしまうことになりかねません。

勉強に苦手意識を持っているお子様に対しては、勉強という道を通して活躍できる、ということを本人にわかってもらうことが大切です。

次に、子どもにヤル気の火をつける、具体的な方法をいくつかご提案します。

受験勉強にヤル気を持たせる具体的方法はなに?

①素質をほめる。

ある青少年を対象としたアンケートでは、夢を持たない15~17歳の割合は6割を超えていたそうです。社会について何も知らず、自分と社会に何の接点があるかわからないのですから当然の結果かも知れません。
「あなたは社会でこのように活躍できる素質を持っている!」と子どもたちに伝えることは社会との最初の接点となり、高校受験に向けて大きなモチベーションになります。

しかし、子どもの素質とはなんでしょうか?
子どもの素質の捉え方はさまざまですが、まずはその子が好きだと思えることに注目すると良いかもしれません。お子様が休日に、何に夢中になって遊んでいるか注目してください。

「家ではテレビゲームばかりしています…」

保護者の方からよく聞く嘆きの声です。しかし、テレビゲームが好きな子どもの多くは、情報を的確に処理することに長けていると言われます。つまりエンジニア、プログラマーなど技術職の素質があるかもしれません。


「休日は友達とおしゃべりばかりしています…」

話好きな子どもは、他者との共感性が高いと言われます。つまり、サービス業あるいは医療・福祉業など人と密に接する仕事に向いているかもしれません。


「外で一日中サッカーしてます…」

スポーツに青春をささげる子どもは、自分の体を操る感覚に長けている場合がほとんどです。体を操るセンスはあらゆる職業で必要とされます。スポーツ関係、技術職からパソコンのタイピング力など素質を数えていけばきりが無いほどです。


このように、どんな子どもも素質を秘めています。
自分が楽しいと思えることの延長線上に将来の選択肢が広がっていることがわかれば、勉強することの意義がわかり、勉強に向かう大きなきっかけとなります。

②高校受験の具体的な道を示す。

なぜ子どもたちの多くは受験勉強への嫌悪感、あるいは恐怖感すら感じているのでしょうか?

理由はいくつかあるでしょうが、大きな理由は受験というものをよく「知らないから」です。子どもは知らないものを恐れます。近年、昆虫を恐れる子どもが増えているのも、自然と触れ合う環境が減り、昆虫のことをよく「知らなく」なったからです。

そういった子どもに対しては、高校受験までのプロセスを具体的に教えてあげることが必要です。
「この時期までにこの点数を取れば○○高校まで受験することができる」「この点数を取るためには数学でこのくらいの問題を解ける必要がある」と言う風に具体的な道筋を示すことで、高校受験勉強への抵抗感は大きく減らすことができます。

③環境を変える

子どもは他人を模倣することに慣れており、周囲の環境から大きな影響を受けます。
本来どんな子どもでも勉強する素質を持っていますが、子どもが勉強をしようとしないなら、もしかしたらその子を取り巻く環境のほうに問題があるのかもしれません。
例えば、中学3年生なっても学校の周りの友達が楽しそうに遊んでいる姿を見て、「あの子だって遊んでいるし大丈夫だ!」と考え、勉強から気持ちが遠ざかっているかもしれません。
そういった子どもには環境を変えてあげることが必要です。
例えば、勉強熱心な受験生が多く在籍している塾に通えば、周囲に感化され自然と勉強に気持ちが向いていくことでしょう。

塾に通わなくてももっと身近な存在、例えばご両親が目標をもって行動することで、子どもの意識を変えることができます。
目標は何でもかまいません。例えば「来年の3月にパソコンの検定試験を受けることにしたよ。3月に向けて一緒に勉強してみない?」というように受験という目標と、勉強という手段を共有する方法などはとても有効です。
周囲の環境を変えることで、子どものなかの「当たり前」を変化させることができ、その子の意識と行動を変えていくことができます。

④「高校受験」の意義を教える

大人になれば結果が全てです。しかし高校受験では結果だけでなく過程も重視されています。
例えば普段の学校での勉強の成果が、内申点として受験で評価され、部活動で3年間まじめに活動したことも評価されます。

ある子どもたちは、受験に不合格という「結果」を恐れて、自ら「努力しない」という選択を取ります。いわゆる、セルフハンディキャッピングというものです。
「努力したのに不合格」より「努力していないから不合格」というほうが心理的な負担が小さくなるため、結果を恐れてあらかじめ「努力しない」という言い訳を準備しようとします。
そういった子どもたちに対しては、努力の「過程」が重視されている、という高校受験の意義を伝えてあげることが大切です。

仮に、安全に合格するために志望校のランクを下げて、合格するという結果が得られても、その子なりの努力の「過程」が見られなかったとすれば、「高校受験」で本当に成功したとは言えないのかもしれません。
努力すること自体がひとつの成功なのだということを伝えれば、子どもに安心感を与え、勉強に気持ちを向かわせるきっかけになります。

まとめ

高校受験で受験生の心に火をつける方法をいくつか提案しました。

子どもがなかなか受験勉強を始めない姿を見ていると、周囲の人間のほうが焦りを感じてしまい、ついつい「勉強しなさい」と言ってしまいそうになります。
しかし、子どもが勉強をしないのは、しないだけの理由が隠されており、一概に子ども自身の責任にはできません。

今回ご紹介したような方法で、周囲の人間から子どもに対し勉強するきっかけを与えることができれば、その後の受験勉強を自らの力で乗り越えるという輝かしい未来につながっていきます。
受験勉強への最初の1歩を、周囲から暖かく、力強くサポートすることが大切です。

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